nynuts

にゅーよーく・なっつ。

うちの9歳児が「ブラック!」と叫んだのは私のせいです。

<Twitterコラム>

◇この前、みんなでディナー食ってるときに私が「ハイウェーで誰かが急に車線変えたり、割り込んできたりして事故になりそうになったことが何回もあるけど、いつも運転手は黒人なのよねえ。なんでかなあ」てなことをポロッと言っちゃったわけ。別に黒人に悪意があって言ったんじゃなくて実際そうだから。

◇そしたら昨日ハイウェー走ってたら、なんかチンタラ走ってその一台で渋滞起してる車がいたのね。で、その車を追い越したときに後ろに座ってる9歳児が急に「ブラック!」って言ったの。私は心臓止まるかと思ったよ。「え?ブラック?」って言ったら「この前お父さんブラックの人のこと言ってたじゃん」

◇一応9歳児には「人種は関係ないでしょ」とは言ってたけど、でも人種を先に持ち出したのは私だからね。悪意はなくても「ブラック運転手要注意」みたいなメッセージがうちの9歳児にも伝わってたと。子供に対する刷り込みっていうのはこうやって行われるのねえ、と怖くなったわけ。気をつけないと。

◇うちみたいにNJのちょっと奥地に住んでると、子供への人種観の刷り込みってスゴいわって思うことがよくある。小学校低学年ぐらいの白人の子とかでも、ラティーノや黒人に対して見事な人種観持ってたりするからね。まわりにラティ&黒人いないのに。あれはどう考えても親が刷り込んでると思うわけ。

◇うちはうちで、私がかみさんに「ラティーノはこれだから困るよね」とか言うし、かみさんは「アジア人はこれだからよお」とか言ってるから、子供たちに対する見事な刷り込みを行ってるわけですな。子供たちの脳ミソの真っ白なキャンパスに、私たちは深々とそういう絵を描いてると。こわ~。

◇例のブラック運転手事件をかみさんに話したら、まあ怒られた怒られた。「ステレオタイプ刷り込むなよ!」と。でポロっと「日本人はこういうの鈍感だから」とか言うから、カチンと来て「でも日本人はラティーノより頭いいから」と言ったら「なにー!?」。学ばない大人ふたりの物語は続く。

 

*2013年10月26日