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にゅーよーく・なっつ。

なぜ漫画は最高の日本語教材なのか

<Twitterコラム>

◇ちょっと前に「海外在住の日本の子供たちにとって漫画は最高の日本語教材」という話をしたんだど、その理由について少しだけ。たとえばうちの子供たちがアメリカで日本語を学んで行く際に一番足りないのは「場面」なのね。日本語が使われてる「場面」。今は私との会話か、週末の補習校しかないの。

◇日本の漫画は海外に住む子供たちにいろんな日本語の「場面」を提供してくれるのね。スポーツしたりだとか女の子との会話とか敵を倒すときにどう叫ぶかとか。子供は学校で学ぶ言葉よりそういう「場面」で学ぶ言葉のほうが多いと思う。確かにうちの9歳児に「そちは何者?」とか言われたらビビるけどさ。

◇もうひとつ、日本の漫画が海外での日本語教材として優れてる点(これが私にとっては最大の理由なんだけど)、それは子供たちが「好き」で読んでるってこと。これはデカい。物凄くデカい。子供が何かが「好き」でやるときの学習効率って、そりゃもう大変よ。イヤイヤやるときの何百倍の効率なんだから。

◇私は子供たちが生まれる前から「うちは英語と日本語で行く」って決めてたから、かなり前から物凄くリサーチしてたの。専門家や経験者に話聞きまくって。それをまとめて「バイリンガル教育の3原則」を作ったんですね。

1)早期スタート
2)メリハリのある言語環境
3)子供の心が学習のエンジン

◇この「バイリンガル教育の3原則」の3番目、「子供の心が学習のエンジン」に日本の漫画って物凄くフィットするのね。要するに「好きで日本語の漫画を読む」ってこと。この「好き」は金で買えないからね。

◇ここからは具体案なんですが、もし日本政府が海外に住む日本の子供たちを、将来の日本の「人材」、あるいは将来の日本の「仲間」だと考えるなら、海外の日本語補習校や日系団体に漫画を大量に寄付することを強くお勧めします。ホントはネットでやれたら、補習校等に通ってない子たちも読めるんだけど。

 

*2014年2月22日