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鈍感遺伝子と人類史

<Twitterコラム>

◇昔、沖縄の海で働いてた時、島の知り合いの漁師が「昨日の夜潜って魚獲ってたらいきなりサメが目の前に現れてよおお。いやービックリしたわ。じゃ」って言い残してまたその夜も漁に行ったのね。私こいつバカなんじゃないかと思ったの。怖くねえのかよ、と。バカというよりネジが一本抜けてるかも、と。

◇で、昨日遺伝子の本読んでたら、何かやったときの満足感というか、刺激感というか、それがその人が持つ遺伝子によって違うって書いてあったの。ある人は小さな刺激で満足するけど、ある人は相当な刺激を与えないと感じない、みたいな。だからあの漁師は遺伝子が違ったんじゃないかと25年後に思った。

◇ただ人類史はそういう鈍感な皆さんによって前進してきたと、その本に書いてあったのね。たとえば探検だとか、未知の海への航海だとか、初めてナマコ食うとか。いい意味での一種のバカね。彼らみたいな無鉄砲な人間たちがいなかったら、人類もここまで繁栄しなかったんじゃないかと。

 

*2013年11月7日