nynuts

にゅーよーく・なっつ。

子供のためにアメリカか日本かを真剣に考えました。

 

*昨年の夏、日本に一時帰国してたときに書いたコラムです。

  いま日本に一時帰国中です。子供たち2人と私の3人で。アメリカ人のかみさんは邪魔なんで置いてきました(日本語しゃべれないから)。

 滞在してるのは実家の熊本県八代市。人口約14万人で熊本県第二の都市なんですが、まあ田舎です。そこでウィークリーマンションを1カ月借りて住んでます。実家があることがあるんですが、私の両親が最近アパートに引っ越しまして、場所が狭いんですね。なのでウィークリーマンションを借りました。

 子供たちは先日まで、毎日小学校と保育園に通ってました。小学校は「体験入学」、保育園は「一時預かり」という制度があって、アメリカからも短期間受け入れてくれます。でも小学校や保育園によるみたいですが。

 子供たちは小学校と保育園に一日中いて、帰ってきたら公園で遊んだり宿題やったり。私は朝から不燃ゴミ出したりして。

 1週間過ぎた頃からでしょうか。ずっと前からここに住んでるような気がしてきたんですね。そしてこれからもまったく問題なしでずっと生きていけるような。それほどのフィット感でした。

 仕事さえあれば、いつだって戻って来れます。子供たちもじぇんじぇん大丈夫。おそらくかみさんにとっては大問題だと思うのですが、まあそれは横に置いといて。

 つまり私と子供たち2人には現在、ほとんど問題なく生きていける場所が世界中に2つあるわけです。アメリカ・ニュージャージーと熊本県八代。

 もし両方に似たような収入の仕事があったとしたら、私はどちらの生活を選ぶのか。正直な話、私はどちらでもいい。問題はやはり子供です。

 子供たちにとっては、どちらも一長一短あるんです。ある面ではニュージャージーに軍配、またある面は圧倒的に八代、とか。マジで甲乙付けがたい。

 わたくし真剣に考えたんです。子供たちも学校に行っててヒマだったもんで。

 結局私が選んだのはニュージャージーでした。別に現住所がそこだからじゃないんです。突き詰めて考えた時、どうしても譲れない点がある。

 「なんでもアリ」感。

 そうなんです。やっぱりニュージャージーのほうが「なんでもアリ」感が強いんです。考え方にしても人種にしても。

 その他の点では、八代のほうが断然いいんですよ。特に食い物とか。もう比べ物にならないくらいです。それでも「なんでもアリ」感でニュージャージーなんですよねえ。

 「なんでもアリ」感というのは、体験しながら学んでいくのがベストだと私は考えています。というか、それ以外の方法では学べないのではないかと。

 これからの時代、どうしても「なんでもアリ」感が必要です。思考や価値観をある程度自由にしてないと、今後どんどん身の回りに増えるであろう、異質なものに当たり負けしてしまいます。

 だからいまはニュージャージー。

 もし八代でも「なんでもアリ」感が体験できるようになったら、そのときはかみさんを置いててでも日本に戻ってきたいですね。