海外在住の子供たちにオススメの日本語ニュースサイト
<Twitterコラム>
◇うちの10歳児は、日本の学年では小学4年生(現地校では5年生)。4年生にもなると、国語の教科書に出てくる漢字もなかなか手強い展開となります。そこでうちが使ってるのがこのサイトです。
◇このサイトの特長は
・子供にもわかるニュースのビデオ
・簡単な日本語でのニュースの書き起こし文
・同書き起こし記事の読み上げ機能
です。
◇子供の語彙を増やすために、ニュース番組やニュースサイトって、すごく大切だと思うんですね。それは日本語も英語も他の言語も同じだと思います。特に日本語の場合、漢字の「二字熟語」の問題があるので、できれば最初に耳からその「二字熟語」たちを入れておきたい。そこでニュースサイトを活用と。
*2015年1月4日
「爆撃機に竹槍」な日本人の漢字根性学習法
<Twitterコラム>
◇私がうちの9歳児相手に、「漢字の成り立ち」に注目した白川漢字学ベースの教材を使い始めて早7〜8年。以前は同教材もあんまり充実してなかったんですけど、最近はいろんなの出てますよねえ。昨日日本のアマゾンから着いたのがこれ。うちの4歳児用。
◇うちの9歳児用に買った漢字教材はこれ。「部首トランプ」。知らない間にどんどん充実してきてますねえ。これで神経衰弱とか7並べ、ばばぬきとかやるんです。早速うちの子供たち、ガンガンやってます。一連の教材を出版した太郎次郎社に感謝です。
◇「漢字の成り立ち」ベースの漢字学習法なんですが、10年前に比べると一般家庭、そして海外在住組にとっても圧倒的にやりやすくなってると思います。日本の国語教科書や漢字ドリルとか見ても、その考え方を少しずつ取り入れてますよね。なぜなら、そのほうが子供にとっても覚えやすいからです。
◇先月NYで「漢字はおもしろい」という講演会を企画したんですけど、要するに私は日本式「書いて覚える」漢字学習法じゃなくて、もっと学習効率の良いやり方を海外在住の皆さんに紹介しようとしてるんですね。うちの子で9年間ほど実験して、ある程度うまく行ったので。ただ気になることもあるんです。
◇私が海外在住の子供たちのために紹介しようとしてる「漢字の成り立ち」ベースの学習法自体は、だいぶ前から存在したんですね。でも海外在住組の間ではあまり浸透してないんです。「単に知らないだけ」とも考えられるんですが、他にも理由があるんじゃないかと思って。たとえば日本人の性格とか。
◇これは漢字学習だけじゃないと思うんですが、日本人が何かを学ぶ時の姿勢としてよく見るのが
・苦しまないと学べない
・気合い&根性主義
・無理するのが大好き
・日本のやり方が一番
たとえば漢字学習では日本式の「何十回も書け!」的な。それが日本人の性格に合い過ぎてて抜けれないと。
◇日本人の学習法って「修行」的な側面がすごくあると思うんですよね。学習効率とか論理性はそっちのけで「気合いと根性で苦しみながら学べ!」みたいな。漢字学習は基本、「写経」式だし。海外在住の親も「漢字を覚えるにはそれしかない」って思ってる人、たくさんいるみたいなんですね。
◇私は何かの新しいやり方や方法を考えるときに、自分に対して
「私は戦時中、戦車や爆撃機に竹槍で向かっていこうとした日本人の子孫である」
と言い聞かせるようにしてるんですね。ナンセンスな無茶をやる血が、自分の中にも流れてると。海外でお子さんに漢字を教えてる皆さん、無茶してません?
*2014年5月13日
子供への褒め言葉101選
<Twitterコラム>
◇うちのかみさんが、どっかからこのマグネットを見つけてきて、冷蔵庫に貼ってたんですね。「101 ways to PRAISE your child」。日本語で言ったら
「子供への褒め言葉101選」
でしょうか。
◇こういう「子供への褒め言葉101選」みたいなのが日本語であったらいいなあと思ったんですが、と同時に
「日本語での子供への褒め言葉って、101個もあるかなあ」
と。英語に比べたら「褒める」語彙自体が少ないのかもしれないし。
◇うちのかみさんは超毒舌なんですが、でも子供を褒めることに関しては私なんかより圧倒的に上手いんですね。さすがアメリカ人だけあって、「褒める」ことの基礎能力が違いますし、まず「褒め言葉」の語彙量が違う。日本語って何よりも、日常生活で使う子供への「褒め言葉」の種類が少なすぎるのかなあ。
◇やはりこれがポイントだと思いますね。私自身、褒められて育ってないもんだから、「褒め言葉」語彙の蓄積がないんです。うまい褒め方もよく分からないし。
@nynuts そういうふうに育って来てると、いざ自分が育てる側になっても、褒め言葉が簡単には出て来ないですよねー。私はかなり意識して褒めるようにしてます。でも、疲れたりしてると、すぐ忘れる。
— Yoko Furukawa (@yoko71) 2014, 12月 28
*2014年12月28日
石橋を 叩いて渡るな クールジャパン
<Twitterコラム>
◇私は、日本政府のクールジャパン政策に関しては比較的寛容なほうなんですが、これはいかんでしょ。なんで今更「ラーメン」なんでしょうか。そんなの民間の勢いに任せればいいのに。
◇ここ20年ぐらいの日本政府のクールジャパン的事業のやり方は
「民間が必死で作った石橋を、叩きながら渡ってくる」
というものでした。民間が新しい丸木橋を渡そうとしてるときは、何もしないんですね。石橋ができてからノコノコ出てくるんです。今回のラーメンみたいに。それって逆だろうと。
◇日本政府のクールジャパン事業で、今やるべきなのは、すでに出来上がってる「ラーメン」という石橋を渡ることじゃなくて、
「ラーメンの次」
つまり、民間が新しい丸木橋を渡すことのサポートなんじゃないでしょうか。世界中でテストマーケティングやって、そのデータを全面公開するとか。
*2014年12月10日
「アメリカの貧困」より「日本の貧困」のほうがずっと怖い
<Twitterコラム>
◇このチャートのように、日本はOECDの中で相対的貧困率第4位なんですね。それもアメリカの次。NYの貧困層のことはよく知ってますが、あらためて
「あの次に来るのは日本なのね」
と思うと愕然とします。ぜんぜん良くなる気配もないし。
◇日本はOECDの相対的貧困率第4位にもかかわらず、国民の格差是正に対する関心は低いんですね。このチャートでは最下位なんです。結局、日本の貧困問題がなかなか改善しないのは、この「関心の低さ」「危機感のなさ」が原因ではないかと。
◇上記の2つのチャートはここからの引用です。
◆日本の貧困率
◆国民の格差是正に対する関心
◇このツイート。社会の「底」が抜けてるとしかおもえないんですが。なぜ「死」に落ちるのか。
東京新聞、僅か12.800円の県営住宅の家賃が払えず強制退去となったシングルマザーが無理心中をはかり中二の娘を殺害した事件の記事に胸が締めつけられた。月4.000円の国保の保険料も滞納し、保険証を失効するほど追いつめられていたという。 pic.twitter.com/TuxgNiLitP
— 山下 歩(再稼動反対) (@neko_yamashita) 2014, 10月 26
◇私は以前から日本の貧困問題に関してツイートしてますけど、その理由は
「日本の貧困→死」
の可能性があるからなんですね。社会の「底」が抜けてて、そのまま「死」に落ちてしまう。その点がアメリカの貧困問題と決定的に違うんです。この国には「死なせない」という「底」がある。
◇ちょっと前にこんなコラムをブログに載せました。
貧困問題に関して日本が超特急でやらなくてはならないのは
「社会のドン底にポッカリ空いた、"死"に落ちる穴をふさぐこと」
だと思うんですね。
*2014年12月2日
「いつか誰かが変えてくれる」な日本人
<Twitterコラム>
◇昨日ブログにアップしたこのコラムが結構読まれてるみたいです。
この切り口で、もう少し付け加えたいことがあるので、これからツイートします。
◇アメリカ人ってどちらかと言うと「一発屋」的なイメージってないですか?アメリカンドリームとか、チョー大金持ちがたくさんいるとか。でも日本人とアメリカ人を比べた場合、意外とアメリカ人のほうが「小さなステップ」を大切にしてるような気がするんですね。それがあっての「大きなステップ」と。
◇アメリカ人が大切にしている「小さなステップ」というのは、
「個々が少しずつ積み重ねていく」
がベースになってると思うんですね。それは社会を良くしていく場合も同じ。確かに「ヒーロー待望」心理はありますが、それって日本人のほうが強くないですか?「いつか誰かが変えてくれる」的な。
◇日本人って無意識のうちに
「辛抱強く耐えてれば、いつか誰かが大きく変えてくれる」
と考える傾向にないでしょうか。明治維新とか戦後とか。で、日本人ってそういう大きな変化に適応するのがこれまた上手いんですよねえ。でもそういう外圧による「大きな変化」って、もう来ないと思うんですね。
*2014年11月13日
アメリカン葬式のお値段
<Twitterコラム>
◇義母が亡くなって1週間。今回はうちのかみさんが喪主的な役割でしたので、通夜や葬儀の仕切り、コスト計算などもやることに。私があらためて注目したのは、そのコストです。いろんな細々したことに意外とお金がかかる。なので、自分の記録として「アメリカン葬式のお値段」を残しておきます。
◇死化粧:75ドル/服着せ:150ドル
亡くなった義母の死化粧及び服着せを担当したのは、韓国系の若い男性。化粧、びっくりするほど上手でした。厚化粧にもならず、なおかつ、まるで生きてるみたいな。服は義母が好きだった緑で統一。服選びはかみさんが担当。
◇棺桶の担ぎ屋(6人):1人60ドルで合計360ドル
これはさすがに「え?」でしたね。正確には教会の前に停めた霊柩車から教会の入口まで棺桶を運んで、セレモニーが済んだら、また教会の入口から霊柩車まで運ぶ、と。行きが2分、帰りが2分で1人60ドル。
◇棺桶:1500ドル(火葬用)
うちの義母はカソリックにしては珍しく「火葬」を選択しました。理由は亡くなった義父に説得されたんですね。「火葬のほうが安い」と。そのため棺桶は、金属が付いていない火葬用に。土葬用で一番高かった棺桶は、2万ドルでした。
◇骨壷:99ドル(ネットで)
葬儀屋で骨壷を買うと250ドルもするので、かみさんがネットで安いのを見つけてきました。高さ30センチぐらいの骨壷と、おまけのミニ骨壷。ちなみに同骨壷は、腰がくびれてて、手でさすったら中から魔神が出てきそうなヤツです。
*2014年5月6日
日本人女性は20年以上前からグローバルLOVEの実践者
<Twitterコラム>
◇先週土曜日にかみさんとIKEAに行ったら、かみさんがボソリと「ジロジロ見やがってよお」とか言ってるんですね。何かと思ったら、他の客が私たちのことをジロジロ見てるらしいんです。言われてみれば、やっぱり見られてる。ラテン女&アジア男のカップルって未だに珍しいですからね。
◇今から20年前、かみさんとふたりでマンハッタン歩いててもジロジロ見られましたからね。その頃から現在までで、やっぱり一番よく見る異人種カップルって「アジア女&白人男」ですよね。2番目は何だろ。「アジア女&黒人男」かなあ。どちらのケースも日本人女性たちが貢献してました。
◇日本人女性は20年以上前からNYの「アジア女&白人男」「アジア女&黒人男」の両方で、グローバルLOVEの実践者だったわけです。一時は「イエローキャブ」と叩かれたりしましたが、今はぜんぜん普通。やっと時代が彼女たちに追いついた、という感じでしょうか。先駆者はいつも叩かれますからね。
*2014年4月29日
あなたの7歳の息子が明らかに「女の子」だったら
<Twitterコラム>
◇先日かみさんが友達の子供のダンス発表会に行ったとき、出し物の中にグループでモダンダンス的な踊りをやるやつがあったんですね。女の子10人前後のグループダンスだったんですけど、その中にひとりだけ男の子(小2)がいたんです。で、彼の振る舞いも踊りも明らかに「女の子」なんですね。
◇女の子のダンスグループの中にひとりだけ7歳の男の子がいて、その子は明らかに「女の子」。そしたら発表会を一緒に見てたかみさんの友達が怒り出したんです。「あの子は参加させるべきじゃない。ゲイであることがみんなにわかっちゃうじゃない」と。これはすごく興味深いテーマだと思うんですね。
◇たとえば、あなたの7歳の息子が明らかに「女の子」だとします。女の子の服を着たがったり、女の子のダンスグループに入りたがったりします。そのとき、あなたはどうしますか。女の子たちと一緒にダンス発表会に参加させますか。まわりの人たちに「あの子ゲイ?」と思われても問題ないですか。
◇我が家の場合はかみさんも私も「いいんじゃない?」なんですね。確かに多少複雑な人生になるかもしれませんが、それって否定しようがないと思うんです。親が「ダメ!」と言っても変わるもんでもないし。支えてあげるしかない。
*2014年4月26日
死にそうな親の耳元で「逝•け•よ」って言えますか?
<Twitterコラム>
◇85歳の義母の調子が悪い。ちょっとヤバいかもしれない。修羅場が始まろうとしている。義父が亡くなる前後もそうだった。激しい色使いの人間模様。その人間の本性が見える瞬間の数々。愛が全方向に放出する人間もいれば、極寒の冷酷さを見せる人間もいる。私が圧倒的に注目してるのは後者よね。
◇病院のベッドの上でもう死にかけてる老人がいるとするでしょ。まわりの人間たちも「もう逝かせてあげたい」と思ってるんだけど、でもあくまでも「思ってる」だけで、その老人の耳元で
「逝•け•よ」
とは普通は言えないじゃない?特に家族は。でも私は知ってるよ。それ言った人間。
◇義父が病院のベッドの上で本当に死にかけてる時、それまで見舞いにも来なかった義姉がやっと来て、もう意識もほとんどない義父の耳元で
「Papa, you can go. YOU・CAN・GO」
ってささやきやがったのよ。後ろからゲンコツでぶん殴ってやろうかと思ったよ、マジで。
◇死にかけてる実の父親の耳元で「逝•け•よ」と言った義姉。あれって彼女の最後のリベンジだと思ったのね。父親のこと相当恨んでたし。特に自分の肌の色のことで。その顛末はこちらのコラムに書いてます。
◇親の死に際に、これまで溜めに溜めてた親への思いが噴出することってあると思うのね。ある人はところ構わず泣き崩れ、またある人は冷酷にも程があるだろっていうような言葉を吐きかける。その差って、どこでどうやってできたんだろうって思うよね。私は親として、どっちの死に際を迎えるんだろうか。
*2014年4月12日